第35回管理栄養士国家試験〜応用力試験〜

第35回管理栄養士国家試験 応用力試験 応用力試験

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解答  (3)
×(1) 経口からの流動食
×(2) 経鼻チューブからの経腸栄養剤
(3) 末梢静脈からの維持輸液 
⇨イレウス状態なので、絶食や点滴でしばらく腸管を休めることで改善することがある。入院当日なので、末梢静脈からの維持輸液を行いながら、検査、治療が開始される。病勢が重篤な場合は、絶食の上、完全静脈栄養法を行う。
×(4) 中心静脈からの高カロリー輸液

解答  (1)
(1) 白身魚 50 g、鶏肉(皮なし)30 g、鶏卵 30 g、豆腐 50 g 
⇨食事療法開始時は成分栄養剤が中心である。そのため、食事の許容量は少量であるので、1日脂質10gの食品構成として、選択肢の中では脂質量が最も少ない(1)が適切と考える。
×(2) 青魚 50 g、鶏肉(皮なし)30 g、鶏卵 30 g、豆腐 50 g
×(3) 白身魚 50 g、鶏卵 60 g、豆腐 50 g、普通牛乳 100 g
×(4) 鶏肉(皮なし)50 g、鶏卵 60 g、豆腐 100 g

解答  (3)
×(1) あじ竜田揚げ、高野豆腐煮物、コーンサラダ
×(2) 卵焼き、筑前煮、きんぴらごぼう
(3) 蒸し鶏、鮭塩焼き、白菜おかか和え 
⇨寛解期の栄養療法は、成分栄養剤と低脂質・低残渣の食事が基本である。そのため、揚げ物や炒め物といった油を使った料理は避ける。注意する食品では、n-6系多価不飽和脂肪酸を多く含む食品、繊維の多い野菜などがあげられる。選択肢の中では、油の少ない料理法かつ食物繊維の少ない組み合わせである(3)が最も適切と考えられる。
×(4) ハンバーグ、しゅうまい、ポテトサラダ

解答  (1)
(1) 必要なエネルギー量は、確保できている。
⇨普段は市販弁当1個程度しかとっておらず、1週間前からは体調不良もあり食事はほとんどとれていなかったこと、半年前と比べて体重が減少していること、BMIが16.9kg/m2であったことから、必要なエネルギー量は確保できていないと判断される。
×(2) たんぱく質摂取量は、不足している。
⇨(1)の状態であることに加え、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、アルブミンは低値を示すことから、たんぱく質摂取量は不足していると判断できる。
×(3) 腎機能は、低下している。
⇨腎機能の低下は、不明である。尿素窒素は基準範囲より高いが、クレアチニンは基準範囲より低く、エネルギー摂取不足に伴う、体たんぱく質異化亢進が考えられる。
×(4) 脱水は、認められない。
⇨1週間前から体調不良もあり、食事もほとんど摂取できていない事から、脱水の可能性は完全に否定することはできない。

解答  (3)
×(1) 2,000 kcal/日
×(2) 1,500 kcal/日
(3) 1,000 kcal/日
⇨1週間前からはほとんど食事が摂れていなかったことに加え、急激に栄養補給をしたことから、リフィーディングシンドローム(再摂食症候群)に注意が必要である。10kcal/kg/日から開始する。
×(4) 500 kcal/日

解答  (1)
(1) 卵、大豆製品、魚、肉のおかずを食べる。 
⇨年齢や体重、ヘモグロビン、アルブミン値から、たんぱく質の摂取が重要となる。そのため、魚や肉などのたんぱく質が多く含まれる食品の摂取が好ましい。
×(2) 野菜、きのこ、海藻、いものおかずを食べる。
×(3) 果物を食べる。
×(4) 水やお茶などの水分を控える。

解答  (3)
×(1) おもゆ
×(2) 牛乳
(3) ゼラチンゼリー 
⇨凝集性(まとまりやすさ)があるからである。
×(4) かぼちゃペースト

解答  (1)
(1) バナナペースト  
⇨パン粥は、日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013では、ピューレ・ペースト・ミキサー食など不均一で滑らかでべたつかず、まとまりやすいものとして、コード2-2に該当すると考えられる。選択肢では(1)が該当する。
×(2) 炒り卵  
⇨コード4に該当すると考えられる。
×(3) ふろふき大根 
⇨コード3以上に該当すると考えられる。
×(4) 茶碗蒸し(具無し) 
⇨均質で、付着性、凝集性、かたさ、離水に配慮したゼリー・プリン・ムース状としてコード1jに該当すると考えられる。

解答  (2)
×(1) 療養食加算 
⇨本文からは、療養食が必要な指示や病態などは見当たらない。
(2) 経口移行加算 
⇨経管栄養の入所者ごとに経口移行計画を作成し、計画に従った栄養管理・支援を行った場合に算定される。算定の要件としては、栄養マネジメント加算が算定されている、管理栄養士または栄養士が栄養管理を行っている、医師の指示がある、多職種共同による経口移行計画が作成されている、入所者の意向(同意)があることで、問題文からこれらが読み取れる。
×(3) 経口維持加算 
⇨摂食機能障害を有し、誤嚥が認められる入所者ごとに経口維持計画を作成し、計画に従った栄養管理を行った場合に算定されるものである。そのため、当初の条件が該当しない。
×(4) 栄養改善加算 
⇨栄養改善加算は通所サービスであるので、該当しない。
×(5) 栄養スクリーニング加算 
⇨算定要件が事業所の従業者が利用開始時及び利用中6ヵ月ごとに利用者の口腔の健康状態及び栄養状態について確認を行い、当該情報を利用者の担当ケアマネジャーに提供していることのため、今回は該当しない。

解答  (1)
(1) エネルギー摂取量が少ない。
⇨食事メモを概算すると750~850kcal程度しか摂取できておらず、65~74歳のふつうの活動量の女性では1,850kcalとなっているので、エネルギー摂取量が少ないと考えられる。
×(2) たんぱく質摂取量が少ない。
⇨ヨーグルトや納豆、肉団子など3食それぞれでたんぱく質源となる食品を摂取しており、少ないとはいえない。
×(3) 野菜摂取量が少ない。
⇨野菜の摂取量は少ないが、一番優先することではなく、エネルギー摂取量不足の方が優先順位は高い。
×(4) 食塩摂取量が多い。
⇨料理の塩分%は不明であるが、一般的にエネルギー摂取量が少なく、食事量も少ないため、1日の食塩摂取量が過剰とは判断できない。

解答  (1)
(1) 煮物を炒め物に替えるなど、油脂類の摂取を増やしましょう。
⇨食事メモから脂質が少ないことがうかがえるが、食品の重量や、かさを増すことは摂取に負担になるので、油を使用する料理を加えることで少ない量でエネルギーを増やす方法は適切だと考えられる。
×(2) 朝食に卵 1 個程度を追加しましょう。
×(3) 朝食にトマト 1 / 2 個程度の野菜を追加しましょう。
×(4) 昼食のみそ汁をやめましょう。

解答  (1)
(1) はい、たっぷり塗ってもらいましょう。
⇨患者本人の希望でもあり、前問181と同じく油脂類の利用によるエネルギー増加は、病態にも問題はない。パンは通常6枚切り半分しか摂取しておらず、バターの重量や回数を制限する必要性は少ないと考えられる。
×(2) バターを 5 g に決めて、塗ってもらいましょう。
×(3) バターではなく、マーガリンをたっぷり塗ってもらいましょう。
×(4) たっぷり塗ってもらうのは、週 2 回にしましょう。

解答  (4)
×(1) 続けるためにはお母さんの頑張りが何より重要ですよ。
⇨母親なら子供のために頑張るべきであるという支援者の価値観を押し付けている。
×(2) 大変と思われるかもしれませんが、皆さん子どものためと頑張って続けられていますよ。
⇨(1)と同様に母親なら子供のために頑張るべきであるという支援者の価値観を押し付けている。
×(3) 病気について説明したパンフレットを差し上げましょう。後で、ご自分で読んで勉強してくださいね。
⇨パンフレットに載っている情報は病気に関するものであり、食事療法への不安の解消は期待できない。
(4) 同じ病気の子どもをもつ家族会をご紹介しましょう。悩みを相談できますよ。
⇨食事療法に不安を抱える母親に対する栄養カウンセリングでは、クライアントにあった情報提供が重要である。疾患者を家族にもつ人たちが、お互いに悩みを分かちあい、共有し、連携することでお互いに支えあう会家族会を紹介するのが最も適切であると考えられる。

解答  (3)
×(1) つぶし粥、豆腐ペースト
×(2) さつまいものマッシュ、卵黄ペースト
(3) じゃがいものマッシュ、煮たりんご
⇨通常の離乳食の場合はつぶし粥やペースト、マッシュは離乳初期から与えることができる。さらに質問文にある「舌でつぶせる固さ」は離乳中期(7~8か月頃)に相当する。この時期は1日2回食で食事のリズムをつけ、いろいろな味や舌ざわりを楽しめるように食品の種類を増やしていくことが一般的であるが、フェニルケトン尿症の場合、高たんぱく質の豆腐や卵、魚や肉は摂取制限が必要になる。主食のコメもたんぱく質が多いため、低たんぱくの米に代えるか、さつまいもやじゃがいもなどに置き換えるなどの対処が必要。したがって(3)が最も適切である。なお、不足する栄養素は、治療用ミルクで補う。
×(4) 煮魚のほぐし、つぶしたバナナ

解答  (3)
×(1) 不飽和鉄結合能(UIBC)高値
⇨不飽和鉄結合能(UIBC)は貧血時に上昇するが、貧血の識別はできない。
×(2) エリスロポエチン低値
⇨腎臓の障害によるエリスロポエチンの分泌低下となる。
(3) ビタミン B12 低値
⇨ダイエット歴の長さ、おかずに野菜だけの食事、運動時の息切れ、舌炎、赤血球数、ヘモグロビン濃度から貧血が考えられる。そして、MCHCは基準値の範囲内ではあるが、MCVが高値であるため、巨赤芽球性貧血と考えられる。
×(4) 葉酸低値
⇨おかずに野菜だけを食しているので、葉酸低値は該当しにくい。そのためビタミンB12あるいは葉酸の不足を検査する必要がある。

解答  (4)
×(1) 匙状爪
⇨鉄欠乏性貧血の所見であるため、今回は当てはまらない。
×(2) たんぱく尿 
⇨たんぱく尿や血尿を示す所見はみられない。
×(3) 血尿 
⇨たんぱく尿や血尿を示す所見はみられない。
(4) 神経障害
⇨巨赤芽球性貧血では、頭痛やめまい、眼瞼結膜蒼白、動悸、息切れなどの一般的な貧血のほかに、ハンター舌炎、食欲不振、悪心・嘔吐などがみられ、さらに神経症状では四肢抹消のしびれ、腱反射減弱、後索障害、側索障害などを呈する。しかし葉酸欠乏では、末梢神経、脊髄障害はみられないことに注意する。

解答  (2)
×(1) 納豆や豆腐などの大豆製品を積極的に食べましょう。
(2) 肉、魚、卵、乳製品を、 1 食に 1 品以上食べましょう。 
⇨ビタミンB12の供給源となる食品は、魚介類、肉、乳類などの動物性食品であり、患者は、おかずに野菜だけの食事を続けている。そのため、主菜を摂取しておらず、食事のバランスがとれていない。よって、肉、魚、卵、乳製品を1食に1品以上食べることを勧めることが一番適切と考えられる。
×(3) ほうれん草など、緑黄色野菜を積極的に食べましょう。
×(4) 野菜は茹でこぼして食べましょう。

解答  (5)
×(1) 朝食をほとんど食べない児の割合は、17% である。 
⇨朝食を「ほとんど食べない」児の人数は、10+3+8=21人であり、全員(480+72+48=600名)の3.5%である。
×(2) 朝食を毎日食べる保護者の割合は、94% である。 
⇨保護者全員(600名)のうち、「毎日食べる」は451+19+10=480人となり、80%である。
×(3) 朝食をほとんど食べない保護者の割合は、23% である。
⇨保護者全員のうち、「ほとんど食べない」は48人であり、全体(480+72+48=600)の8%である。
×(4) 朝食を毎日食べる児の保護者の 94% は、朝食を毎日食べている。
⇨保護者が朝食を「毎日食べる」480人のうち、94%の児は「毎日食べる」ことがグラフから読み取りことができる。
(5) 朝食をほとんど食べない保護者の児の 17% は、朝食をほとんど食べない。

解答  (2)
×(1) A「朝食の大切さがわからない」
(2) B「栄養バランスを考えて朝食を準備するのは大変」
⇨重要度、改善可能性のどちらもが高く、優先度が高い課題と考えることができる。
×(3) C「子どもはともかく、私は朝食を食べたくない」
×(4) D「朝は忙しくて時間がない」

解答  (3)
×(1) 朝食摂取の大切さをテーマに、著名な講師を招いて講演会を行う。
⇨「栄養バランスを考えて朝食を準備するのは大変」という課題と講演会のテーマが合っていない。
×(2) 「朝食を摂るためには、ライフスタイルの見直しから」というメッセージを、SNS で保護者向けに発信する。
⇨「栄養バランスを考えて朝食を準備するのは大変」という課題とSNSのメッセージ内容が合っていない。
(3) 市販品を組み合わせるだけでできる、「栄養バランスがとれるお手軽朝食」というリーフレットを、保護者全員に配布する。
⇨(3)と(4)のどちらも「栄養バランスを考えて朝食を準備するのは大変」という課題解決に向けた取り組みではあるが、(4)の調理実習は参加人数が限られているため、より多くの保護者に働きかけられる(3)の方が、より適切であると考えられる。
×(4) 栄養バランスのよい朝食の作り方を教える調理実習を企画し、参加を呼びかける。
調理実習は参加人数が限られているため、(3)と比較したときに働きかけられる人数が限られてくる。

解答  (2)
×(1) 前回の調査と比較するために、標本の抽出方法、対象者数、調査方法及び市民への広報活動は前回と同じにする。
(2) 標本の抽出方法、対象者数、調査方法は前回と同じとするが、市民への広報活動を前回より強化する。
⇨計画の評価を目的とした調査である。調査設計では、標本の抽出方法、対象者数、調査方法は前回と同様とする。対象者を食生活改善推進員とその家族に変更したり対象者数を増やすことは、調査結果が良い方向に傾く可能性があるため行わない。一方、5年前の調査は回収率が20%と低いことを考えると、回収率を上げる事が優先的である。回収率を上げる努力をすることが適切と考えられる。
×(3) 標本抽出方法は同じだが、対象者数を前回の 3 倍の 9,000 人とし、同じ調査 方法で実施する。
×(4) 市内在住の食生活改善推進員とその家族を含む計 600 人を対象に、前回と同 じ調査票を用いて調査を実施する。

解答  (2)
×(1) 今期の達成状況を維持するため、同じ目標値を継続する。
⇨K市の今期の目標値は達成できたが、県や近隣の市町村レベルと比べると達していない。そのことを考えると、目標値は今期より改善を目指した値にする。
(2) 目標値に達していない性・年齢階級集団の目標値を決め、それが達成された場合の市全体の数値を新たな目標値とする。
⇨目標値に達していない性・年齢階級集団の改善は重要性が高いと考えられるため、その集団の目標値を決めてその後、市全体の数値を新たな目標値とする手順がより適切と考えられる。
×(3) 人口規模が近い近隣自治体の目標値を確認し、それらの平均値を目標値として設定する。
⇨人口レベルが近い近隣自治体の目標値や県の目標値を参考にする。しかし、「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を毎日摂る」という行動・ライフスタイルに影響を与える要因については、K市住民の状況を考慮して目標値を設定する。
×(4) 県レベルを目指すため、県の食育推進計画と同じ目標値に設定する。

解答  (2)
×(1) 市のホームページに、市民の自由な意見を書き込める仕組みを導入する。
(2) 市が実施する各種健康診査の参加者を対象に、簡易な質問紙調査を実施する。
⇨市民を対象にモニタリングを行うためには、対象者の層が偏らないようにすることが大切である。(3)のパパママ教室の参加者や、(4)の食育推進会議の委員では年齢や状況が限られた対象になってしまう。また、次期計画の実施期間のモニタリングが目的のため、(1)の市のホームページに書き込む方法や(4)のヒアリング調査では、量的な把握が難しい。なので、(2)の各種健康診査の参加者を対象に質問紙調査を行うことは、様々な住民の状況を把握できるため適切であると考えられる。
×(3) 市が実施するママ・パパ教室の参加者を対象に、簡易な質問紙調査を実施する。
×(4) 市の食育推進会議の委員を対象に、ヒアリング調査を実施する。

解答  (2)
×(1) 国民健康・栄養調査の栄養摂取状況調査票における、県内登録企業の減塩商品の出現数
⇨国民健康・栄養調査の栄養摂取状況調査票に、減塩商品の企業名を記載する欄はない。また、出現数を把握するためには別途調査または調査票が必要であり、非現実的である。
(2) 県内登録企業の減塩商品の、県内における販売数
×(3) 県内の最大手スーパーマーケットにおける、県内登録企業の減塩商品の販売数
⇨食品製造企業の販売は、卸売業からスーパーマーケットを含む小売業、直接大量調理施設等まで全体をカバーする。県内登録企業も流通経路は同様である。これらのことから、最大手スーパーマーケットに比べて県内登録企業は商品利用におけるカバー率は大きいといえる。
×(4) 県内保健医療機関に勤務する管理栄養士が実施する、県内登録企業の減塩商品を活用した栄養指導の回数
⇨栄養指導に関わることができる人々は限定されており、減塩商品の利用を増やすまでの影響を及ぼすとは考えにくい。

解答  (3)
×(1) 県の保健所に減塩商品の利用を勧めるパンフレットを置く。
⇨保健所を使う人は限られており、パンフレットからの情報発信は効果が期待できないと考えられる。
×(2) 県内市町村が実施する高血圧教室で、減塩商品の利用を推奨してもらう。
⇨高血圧教室への参加は、減塩食品への意識や認知は高いと考えられる。参加者から利用を推奨してもらうことは必要だが、働きかけが利用を増やすことに最も適切とは言えない。
(3) 県内のスーパーマーケットで、減塩商品の売場に POP を掲示してもらう。
×(4) 県内事業所の社員食堂で、卓上に減塩調味料を置いてもらう。 
⇨(4)販売促進の一環で、POPを掲示することの実現可能性は高い。この活動は減塩に関する情報アクセスを増やすことであり、POPに書かれている内容が重要となる。そしてカバー率を考えると、最も適切な方法は(3)であると考えられる。

解答  (2)
×(1) 避難当日に食べた食事内容
(2) 食事の要配慮事項
⇨避難所開設当日に最優先で行うべきことは、避難所で食事提供する上での情報収集なので、避難住民から最初に聞き取る項目は、食事における配慮事項の確認である。配慮事項としては、食事療養の有無、食物アレルギーの有無、摂食嚥下機能などがあげられる。配慮事項を確認した上で、配慮が必要な人への対応ができるように食事提供の計画を進める。
×(3) 食物の嗜好
×(4) 日常の朝食摂取状況

解答  (1)
(1) 支援物資の使用計画表の作成
⇨避難所開設3日目、水道・電気の使用はできない。しかし、給水車により水の供給があり、プロパンガスは使用可能であることが確認された。4日目には、多様な食品の支援物資が届き、水と食品の保管場所を決定したという設定から、管理栄養士がまず行うことは、支援物資の多様な食品の数や内容(そのまま食べられるものなのか、加工が必要なものなのか、正味や消費の期限は切れていないかの確認など)を整理し、いつどのように使用するか、計画をたて、支援物資を無駄なく避難者の食事として対応できるよう整理することである。
×(2) 避難者個々の必要栄養量の算出
×(3) 避難者の体重計測
×(4) 大量調理器具の調達

解答  (1)
(1) アルファ化米、イワシの味付け缶、きゅうりとプチトマト
⇨きゅうりやプチトマトは食感があるため、義歯の状態が悪い場合には噛んだりすることは難しい。
×(2) アルファ化米、牛すき焼き缶、きんぴらごぼう缶 
⇨きんぴらごぼうのごぼうは繊維が多いため、咀嚼の機能が低下している場合には噛んだりつぶしたりできるとは考えにくい。
×(3) レトルト粥、サバの味噌煮缶、レトルトさつま芋レモン煮 
⇨義歯の状態が悪く、咀嚼嚥下の機能が低下している住民10名に提供する昼食として、咀嚼機能が低下していても食べられるよう、やわらかく、歯がなくても潰せる、(3)の料理が適切である。
×(4) レトルト粥、焼き鳥缶、ホールコーン缶とドレッシングパック
⇨ホールコーン缶は、咀嚼機能が低下している場合コーンの粒を噛んだりつぶしたりできるとは考えにくい。

解答  (4)
(1) 調理従事者に勤務時間の延長を依頼し、献立を変更しないで対応する。
⇨直営方式で正規職員の調理従事者であること、1か月間の対応であるため、勤務時間の延長での対応はありえる。しかし、1か月という長期にわたって勤務時間を延長することは、調理従事者の負担となってしまうため適切ではない。
(2) 生鮮野菜を冷凍野菜に切り換え、献立を変更して対応する。
⇨生鮮野菜を冷凍野菜に切り替えることにより、野菜の下処理時間を短くすることができると考えられる。しかし、すでに食材料の発注が終了していること、献立を変更することで作業指示書の作成や発注の変更が生じること、またすでに喫食者に提示している献立を書き換えなければならないため、適切ではない。
(3) 朝食をパン、ジャム、牛乳に変更し、昼食の料理数を増やす。 
⇨調理従事者が1人少ない状態で調理している中で、昼食の料理数を増やすことは難しく、適切ではない。
(4) クックサーブシステムにクックチルシステムを併用し、献立を変更しないで作業密度の低い時間に調理を行って対応する。
⇨クックサーブシステムとクックチルシステムを併用することによって、作業密度の低い時間を有効に活用して調理することができるため適切である。

解答  (4)
×(1) 過去のインシデントレポートから厨房内で滑りやすい場所を確認する。
⇨調理従事者Kは自宅で骨折しているため、厨房内での滑りやすい場所を確認することは、今回の業務との直接の関係はないと考えられる。
×(2) 食材料段階での異物混入の確認方法を再考する。
⇨クックチルシステムを併用しても、今回の献立に変更がないため、基本的には食材料の変更もないと考えられる。したがって、異物混入の確認を再考することは今回の対応に対して重要な注意事項であるとは考えにくい。
×(3) 誤配食にならないように、トレーセット内容の確認方法を再考する。
⇨トレーセット内容の確認方法とは、トレーにセットされた食事が食札どおりに正しくセットされているかどうかを確認することである。したがって、今回の対応に関しては関係性は薄いと考えられる。
(4) HACCP に基づいて、衛生管理マニュアルを再考する。
⇨これまでクックサーブシステムで運営していたが、前問199の通り、クックチルシステムを併用するため、従来の調理工程に冷却工程、保管、再加熱工程が加わることになり、これらの新たな工程についての衛生管理が必要となる。したがって、HACCPに基づいて衛生管理マニュアルを再び考えることが重要な注意事項になる。