第32回管理栄養士国家試験〜人体の構造と機能及び疾病の成り立ち〜

第32回管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち

解答  (4)
×(1)ミトコンドリアのマトリックスにある。
×(2)ミトコンドリアのマトリクスで行われる。
×(3)リボソームで行われる。プロテアソームは特異的たんぱく質分解を担う。
(4)電子伝達系はミトコンドリアにある。
×(5)細胞質ゾルにある。ゴルジ体はたんぱく質の糖鎖の形成・濃縮・選別輸送などの修飾を行う。

解答  (4)
×(1)長鎖脂肪酸。炭素22個、不飽和結合6個のn-3系不飽和脂肪酸である。
×(2)n-6系不飽和脂肪酸。炭素20個、不飽和結合4個。
×(3)単純脂肪。脂肪酸とアルコールのエステルであり、トリアシルグリセロールもその1つ。
(4)胆汁酸は、ステロイド(非親水性)である。
×(5)スフィンゴシンを含む。

解答  (3)
×(1)親和性が高い。ミカエリス定数(単位:Km)は最大反応速度の1/2の速度を与える基質濃度。値が小さいほど低濃度の基質で最大反応速度の1/2に達することが可能、酵素と基質の親和性が高い。
×(2)アポ酵素は共同因子と結合していないので活性を示さない。ホロ酵素は単独で酵素活性をもつ。共同因子と結合している酵素で活性を示す。
(3)化学反応における活性化エネルギーは、酵素によって低下する。
×(4)至適pH、至適温度で最大となる。
×(5)最も遅い反応に関与する。

解答  (4)
×(1)糖新生の機能は存在する。
×(2)行わない。グルコース6リン酸から脱リン酸し、グルコースを生成。筋肉にはグルコース6ホスファターゼが存在しないのでグルコースを産生できない。
×(3)作用しない。骨格筋、脂肪細胞に存在するグルコース輸送体(GLUT4)はインスリン依存性である。
(4)ホルモン感受性リパーゼの活性は、インスリンによって抑制される。
×(5)上昇する。アルコールの約90%が肝臓で代謝される。アセトアルデヒド、酢酸を経てアセチルCoAとなり、クエン酸回路でエネルギーが産生される。他、脂肪酸合成にも使われる。脂肪酸はトリグリセリドとなり血中に放出されるので、血清トリグリセリド値は上昇する。

解答  (4)
×(1)7.40±0.05に維持。血液中の緩衝系ならびに呼吸による調節、腎臓による調節が行われている為。
×(2)0.9%が等しい。0.9%食塩水を生理的食塩水という。体液、血清と浸透性が等しい。
×(3)低い。夜間から早朝にかけて低く、夕方に最高温度になる。
(4)メラトニンは、概日リズム(サーカディアンリズム)に関係する。
×(5)低下する。消化器系に対して、副交感神経は促進的、交感神経は抑制的に働く。

解答  (5)
×(1)細胞分裂を繰り返すと、テロメアは短くなる。
×(2)プログラム化された細胞死を、アポトーシスという。ネクローシスは外傷などによる細胞障害からもたらされた細胞死、壊死のことを指す。
×(3)加齢に伴い、細胞内水分量は減少する。
×(4)加齢に伴う臓器の萎縮を、生理的萎縮という。
(5)脳血管疾患は、認知症の原因になる。

解答  (2)
×(1)血圧・体温・血糖値が低下。なので交感神経が働く。
(2)低血糖になると、交感神経が刺激され、血糖値を上げようとする。
×(3)血中の酸素濃度の低下し、還元ヘモグロビンが5g/dL以上に増加、皮膚や粘膜が紫色になった状態。
×(4)含まれない。体温・呼吸・心拍・血圧等が含まれる。
×(5)低下し、細胞間液が増加することで発症。

解答  (4)
×(1)低い。
×(2)上昇している。レプチンは摂食抑制とエネルギー消費増加の働きを持つ、サイトカインの1つ。
×(3)少ない。
(4)クッシング症候群は、中心性肥満を起こす。
×(5)含まれない。診断基準項目は4つ。ウエスト周囲径・血糖値・血圧・血清脂質である。

解答  (2)
×(1)内因子と共に壁細胞で作られている。
(2)分泌が低下すると、鉄の吸収は低下する。
×(3)促進する。迷走神経は副交感神経の1つである。交感神経の興奮は分泌を抑制する。
×(4)促進する。
×(5)抑制する。

解答  (1)
(1)潰瘍性大腸炎では、大腸がんのリスクが高まる。
×(2)みられる。消化管のどこでも起こりうる。
×(3)みられない。
×(4)低アルブミン血症がみられる。
×(5)抑制がみられる。

解答  (4)
×(1)門脈には静脈血が流れる。
×(2)静脈血である。肺動脈とは、心臓から肺に血液が流れる血管である。
×(3)減少する。交感神経の興奮で心拍数は増加する。
(4)末梢の血管が収縮すると、血圧は上昇する。
×(5)左鎖骨下静脈に流入する。

解答  (5)
×(1)高血圧。
×(2)脳動脈瘤の破裂。一過性脳虚血発作は脳梗塞の警告徴候である。
×(3)脂肪硝子変性・血管壊死による小さな穿通動脈の閉塞。小動脈血管壁にできる。
×(4)心房細動・心筋梗塞・細菌性心内膜炎などが原因で起こる。下肢深部静脈血栓症は肺血栓塞栓症を起こすことがある。
(5)心筋梗塞は不安定狭心症を発症させやすい。

解答  (4)
×(1)糸球体とボーマン嚢で構成されているのは腎小体。
×(2)大部分が再吸収されるので、ほとんど排泄されない。
×(3)アルドステロンは遠位尿細管におけるナトリウムの再吸収を促進させ、血圧を上昇させる。
(4)レニンの分泌は、循環血液量が低下すると促進される。
×(5)腎不全が進行すると、代謝性アシドーシスになる。

解答  (3)
×(1)なることはある。微量アルブミン尿が確認されれば糖尿病性腎症と診断。過剰なたんぱく尿が出現すればネフローゼ症候群と診断。
×(2)CKD(慢性腎臓病)の診断基準では、糸球体濾過量(GFR)が、60mL/分/1.73m2未満である。
(3)推算糸球体濾過量(eGFR)は、血清クレアチニン値を用いて算出する。
×(4)血液透析は、4時間程度連続して行う。一週間に2~3回程度。
×(5)死体腎移植を受けた患者には、免疫抑制剤の投与は必要である。生体腎移植も不可欠。

解答  (5)
×(1)ドーパミンはアミン類である。カテコール核を有しカテコールアミン類と総称。
×(2)インスリンは細胞膜を通過せず作用する。ペプチドホルモンで水溶性のため、細胞膜を通過出来ず細胞膜上の受容体に作用。
×(3)チロキシンは核内受容体に結合して作用。脂溶性のため細胞膜を通過し核内にある受容体に結合し複合体を形成、DNAに作用を及ぼす。
×(4)アドレナリンは細胞膜内にある受容体に結合して作用。カテコールアミン類は水溶性。
(5)cAMP(サイクリックAMP)は、セカンドメッセンジャーである。

解答  (5)
×(1)バソプレシンは、水の再吸収を促進する。
×(2)成長ホルモンは下垂体前葉から分泌。
×(3)バセドウ病では、頻脈がみられる。
×(4)原発性アルドステロン症では低カリウム血症を起す。
(5)褐色細胞腫は、高血圧を起こす。

解答  (1)
(1)神経管の閉鎖には、葉酸が必要である。
×(2)脳神経は、末梢神経系に属する。
×(3)中脳は間脳と橋の間にある。橋と脊髄の間にあるのは延髄。
×(4)体温調節中枢は、間脳の視床下部にある。
×(5)摂食中枢は視床下部にある。

解答  (2),(5)
×(1)ウェルニッケ脳症はビタミンB1の欠乏で発症する。
(2)アルツハイマー病では、脳萎縮がみられる。
×(3)アルツハイマー症では、見当識障害はみられる。
×(4)パーキンソン病では、片麻痺がみられない。
(5)パーキンソン病では、錐体外路症状がみられる。

解答  (5)
×(1)橈骨は、前腕の骨である。
×(2)骨膜は、骨折時の骨再生に関わる。
×(3)靭帯は、骨と骨を繋ぐ。
×(4)可動関節は、関節包で覆われている。
(5)横紋筋。平滑筋は内臓や血管。

解答  (3)
×(1)エストロゲンは、骨吸収を抑制する。女性は閉経後にエストロゲン分泌が減少し、骨吸収が促進することにより骨粗鬆症が起こる可能性がある。
×(2)骨粗鬆症では、骨密度が減少する。
(3)関節リウマチでは、多発関節炎が起こる。
×(4)変形性関節症は、関節軟骨が摩耗・変形することで起こる。
×(5)サルコペニアでは、骨格筋量が減少。

解答  (3)
×(1)左肺は上葉と下葉からなる。右肺は3つに分かれており、上葉・中葉・下葉と呼ばれる。
×(2)横隔膜は、吸気時に収縮する。
(3)血中二酸化炭素分圧の上昇は、ヘモグロビンの酸素結合能力を低下させる。
×(4)外呼吸は肺胞で行われるガス交換であり、内呼吸は末梢組織で行われるガス交換である。
×(5)肺のコンプライアンス(柔軟性)が小さいほど、肺は膨らみにくい。

解答  (5)
×(1)黄体形成ホルモンの急激な分泌増加により、排卵が起こる。
×(2)卵割は子宮に到達する前に、すでに卵管内で始まっている。
×(3)母体と胎児の血球は混合しない。
×(4)ロラクチンは乳汁合成を促進させる。子宮収縮はオキシトシン。
(5)オキシトシンは、射乳を起こす。

解答  (4)
×(1)赤血球の寿命は約120日である。血小板は5~10日。白血球は種類により差がある。
×(2)エリスロポエチンは赤芽球の分裂・増殖を促進する。
×(3)血小板は、核をもたない。血小板は文化の過程で巨核球の細胞質の突起がちぎれてできるため。
(4)単球が血管外へ移動すると、マクロファージになる。
×(5)肥満細胞は異物を貧食しない。

解答  (3)
×(1)血友病は、第Ⅷ因子・第Ⅸ因子の欠乏により起きる。
×(2)骨髄の低形成はみられない。数々の出血症状が発症するが、赤血球や白血球系に異常はなく、骨髄での巨核球産生能の低下もみられない。
(3)鉄欠乏性貧血では、血清フェリチン値は低下する。
×(4)溶血性貧血では、血清ハプトグロビン値は低下する。
×(5)溶血性貧血では、骨髄の低形成がみられる。骨髄中の造血幹細胞が何らかの原因で傷害され起こる。白血球・赤血球・血小板のすべてが減少する。

解答  (1)
(1)好中球は、自然免疫を担っている。
×(2)ナチュラルキラー(NK)細胞は、非特異的防御機構を担っている。
×(3)胸腺で成熟するのはTリンパ球。Bリンパ球は、骨髄で成長する。
×(4)免疫グロブリンを産生するのは形質細胞。抗原の刺激を受けたB細胞から分化し、形質細胞となる。
×(5)体液性免疫を担っている。獲得免疫は体液性免疫と細胞性免疫に分かれる。体液性免疫はB細胞から分化した形質細胞が産生した抗体によるもの。細胞性免疫を担っているのはT細胞。

解答  (2),(5)
×(1)女性に多い。さまざまな自己抗原に抗体を産生する臓器の非特異的自己免疫疾患。
(2)強皮症では、食道の蠕動運動は低下する。
×(3)甲状腺刺激ホルモン受容体抗体の甲状腺刺激作用のため、甲状腺がびらん性に腫大、甲状腺ホルモンの産生が高まり甲状腺機能亢進症を発症する。
×(4)唾液の分泌が低下する。
(5)エイズ(AIDS)では、日和見感染が起こる。

解答  (4)
×(1)淋病 ー 淋菌
×(2)梅毒 ー 梅毒トレポネーマ
×(3)麻疹 ー 麻疹ウイルス
(4)水痘 ー ウイルス
×(5)手足口病 ー ウイルス。主にコクサッキ―ウイルスA16・A6、エンテロウイルス71、コクサッキ―ウイルスA10などが原因ともなる。